EVバッテリー・エネルギー貯蔵モジュール用熱伝導パッド技術ホワイトペーパー|TOUSEN
ホワイトペーパー:EVバッテリーモジュールおよびエネルギー貯蔵システムにおける熱伝導パッドの応用
発行者:CHACE / Tousen Thermal Management Engineering Team
1. 応用背景と概要
近年、電気自動車(EV)バッテリーパックおよびエネルギー貯蔵モジュールの高エネルギー密度化が進むにつれ、熱管理技術の重要性が一層高まっています。 熱伝導パッド(Thermal Interface Pad, TIM)は、セル間および冷却構造との間に配置される重要な界面材料であり、熱伝導、電気絶縁、振動吸収を同時に実現します。
EVバッテリー熱管理
2. 主な使用部位
- セルと冷却プレートの間
- モジュールと外装ケースの間
- 冷却系統(液冷プレート等)との接触界面
- モジュール構造体内の振動吸収・熱緩衝ゾーン
一部の高性能バッテリーモジュールでは、1枚あたり長さ80cmを超える異形形状の熱伝導パッドが必要となり、1モジュールあたり10kg以上の材料を使用する場合もあります。 このような大判・特殊形状対応には、均一な厚みと圧縮性を確保するための材料設計と製造管理が求められます。
3. 自動車メーカーから提供されるべき主要パラメータ
設計段階での効率的なマッチングを実現するため、以下の情報提供が推奨されます。
- 使用温度範囲(℃)
- 目標熱伝導率(W/m·K)
- 圧縮率・許容変形量
- 組立時のギャップ公差(mm)
- 必要な絶縁耐圧(kV/mm)
- 環境条件(湿度、塩水噴霧、薬品暴露など)
- 振動条件および長期信頼性要件
初期段階でこれらのデータを共有することで、試作サイクルを最大30%短縮し、初回検証の成功率を大幅に向上させることが可能です。
▶ 参考製品:TOUSEN高熱伝導シリコーンパッドシリーズ
4. 信頼性試験および検証条件
EVおよびエネルギー貯蔵用途では、以下の信頼性試験が一般的に行われます。
- 125°C × 1000時間の熱老化後の熱伝導率保持試験
- −40〜+125°C 熱サイクル500回、性能変化率 ≤10%
- 25%圧縮、70°C × 1000時間の圧縮永久歪み試験 ≤5%
- 絶縁耐圧試験 ≥10 kV/mm
- 難燃性試験:UL94 V-0 認証
- IEC 60068-2-11準拠の塩水噴霧および薬品耐性試験
テスト条件の相違による誤解を防ぐため、サンプル寸法、圧縮比、温度上昇速度などの試験詳細を事前に合意しておくことが望まれます。

5. まとめ
高エネルギー密度化・安全基準の厳格化が進む中で、高性能熱伝導パッドの役割はますます重要になっています。 早期の技術的連携と明確な評価基準の共有により、サプライヤーとOEMは共にシステムの信頼性と熱性能を向上させることができます。
電池パック熱暴走対策における材料設計と熱マネジメント指針
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